ドゥルーズ゠ガタリ『千のプラトー』読解入門――まずは基本概念からつかむ(リゾーム/器官なき身体/逃走線)

開講期間: 2026年4月20日 2026年7月27日

隔週月曜日20:00〜21:30(一部例外あり)

難易度: 中級※ 難易度についてはこちらを参照ください。

受講者募集中

募集期間2026年4月13日 21:00 まで

授業回数7 回

受講料14,400 円

現在の申込数4(最低開講人数: 7)


内容紹介

この講座では20世紀を代表する哲学書のひとつ、ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリによる『千のプラトー』(1980)を各章(プラトー)ごとに読んでいきます。

刊行から45年が経った現在においてもさまざまな領域で参照され続けている本書は、文体においても、論じられる領域の広大さにおいても、従来の哲学を完全に刷新する試みでした。哲学や文学、芸術のみならず、言語学、歴史学、人類学、神話学から動物行動学にいたる膨大な知を独自の視点で捉え直し、取りこみ、再配置していくその叙述は、それ自体がまさしく新たな哲学の実践そのものです。

しかしながら、こうした前情報をもとに本書を手に取ってみるとどうでしょうか。冒頭から地層、領土、逃走線、アレンジメント、器官なき身体、存立平面、リゾームといった独自の用語が何の説明もなく駆使され、なんとなくわかった気がするものの、実際に何を言っているのかを理解しようとするとつかみどころがない。そういった印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

実際本書は、そのイメージにあふれる筆致によって、ある程度の理解を直感的に得ることができます。しかしその一方で、あるいはそれゆえに、その直感を超えて内容を理解しようとすると、とたんに高い壁に突き当たることになります。その広大な参照領域とあいまって、何となくの理解を超えて概念を正確に把握することは実のところ大変であり、著者であるドゥルーズ自身、本書を「読者にも多くの努力を要求する」ものだと説明しています。

そこで本講座では、本書の広がりを単に概観するのではなく、むしろテクストの動きを丁寧に追っていくことで、その記述が何を問題にしているのかを明らかにしていきます。「概念による思考」を徹底的に展開した本書において、各概念の機能や対象をとらえることは非常に重要です。さまざまな概念が互いにどのように関係し、何を問題にしているのかをつかんでいくことで、本書の問いや主張が徐々にかたちをとって見えてくるようになります。

『千のプラトー』の特徴は、完成された体系を提示することではなく、物事がどのような関係や力の配置によって生み出され、変形していくのかを捉えようとする点にあります。私たちの眼に見える事象がどのような力や欲望によって生み出され、組織されているのか、それはどのような仕方で働いているのか、そして必要な場合には、それを別の方向へと展開するためにはどうすればよいのか。本書はこうした問いを一貫して追究しています。

先にあげたようなさまざまな印象的な概念も、単なるキーワードではなく、こうした生成の過程をとらえるための道具として導入されています。そして重要なのは、これらの概念がつねに肯定的に働くわけではなく、ときに危険や行き詰まりをも含みうるという点です。

『千のプラトー』全体の読解への入門編と位置づけられる今回の講座では、同書においてプラトーと呼ばれる15の章から、比較的短いプラトーを選んで読んでいきます。それによってリゾーム、器官なき身体、逃走線といったいくつかの重要概念を理解するとともに、全体を理解するために必要となる視点を獲得することを目指します。

『千のプラトー』を読んだことのある人、これから読みたいと思っている人、読んだことはあるが挫折した人、さまざまな哲学や思想に興味のある人、その他独自の関心がある人など、みなさまの受講をお待ちしております。

今回扱われる予定のプラトー

序 リゾーム
2 狼はただ一匹か数匹か
6 いかにして器官なき身体を獲得するか
8 ヌーヴェル三篇、あるいは「何が起きたのか」
9 ミクロ政治学と切片性


※今回扱われないプラトーに関しては、今後順次取りあげていく予定です。

※受講者はアーカイブ(録画)の視聴が可能です。リアルタイムで授業に参加できない場合も見逃しなく受講できます。
※途中参加の場合も、全授業のアーカイブ動画をご覧いただけます。
※アーカイブ動画は、最低1年間視聴可能です。


◆受講の流れ◆

1. お申し込み

2. 開講&受講の決定

3. リアルタイムで授業に参加/アーカイブを見る/クラスルームから資料にアクセス

◦リアルタイム授業への参加URLは、受講決定時に自動送信されるメールに記載されている他、クラスルーム(下記)、マイページ内「ダッシュボード」からもご確認いただけます。また、各授業日の2日または3日前にリマインダーメールをお送りいたします。

◦講師とのやりとりや資料の配付、講座に関する運営からのお知らせ等は、Google社が提供する学習管理アプリケーション「Googleクラスルーム」から行います。クラスルームにつきましては、受講決定時に別途招待メールが届きますので、そちらからご参加ください。

◦クラスルームの使い方についてはこちらをご覧ください。

◦アーカイブはマイページ内「受講状況」からご覧いただけるほか、本ページ下部の「授業スケジュール」およびクラスルームからもご覧いただけます。

◦ディセミネでの初回受講時に送られる招待メールを承認することで、Googleカレンダーと自動で同期が可能です。是非ともお使いください。

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授業予定

第1回 2026年4月20日(月)20:00〜21:30

樹木とリゾーム①——「序——リゾーム」


第2回 2026年5月11日(月)20:00〜21:30

樹木とリゾーム②——「序——リゾーム」


第3回 2026年5月25日(月)20:00〜21:30

多様体の論理——「2 狼はただ一匹か数匹か」


第4回 2026年6月8日(月)20:00〜21:30

器官なき身体とはなにか——「6 いかにして器官なき身体を獲得するか」


第5回 2026年6月29日(月)20:00〜21:30

人間は線からできている——「8 ヌーヴェル三篇、あるいは「何が起きたのか」」


第6回 2026年7月13日(月)20:00〜21:30

ふたつの抽象機械あるいは国家装置と戦争機械——「9 ミクロ政治学と切片性」


第7回 2026年7月27日(月)20:00〜21:30

逃走線の創造性と危険性——「9 ミクロ政治学と切片性」

※ 授業の進捗等により予定が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

こんな人におすすめ

『千のプラトー』を読んだことのある人、これから読みたいと思っている人、読んだことはあるが挫折した人
ドゥルーズやガタリの思想に興味のある人
20世紀の哲学や思想に興味のある人
その他独自の関心がある人

講師情報

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渡辺洋平

1985年宮城県生まれ。京都大学総合人間学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。
専門は思想史・芸術史。

講師情報の詳細を見る ▶


授業スケジュール

  • 次回開催

    2026年4月20日 20:00 〜 21:30

    第1回 樹木とリゾーム①——「序——リゾーム」

    参加可能人数: 無制限
     
  • 2026年5月11日 20:00 〜 21:30

    第2回 樹木とリゾーム②——「序——リゾーム」

     
  • 2026年5月25日 20:00 〜 21:30

    第3回 多様体の論理——「2 狼はただ一匹か数匹か」

     
  • 2026年6月8日 20:00 〜 21:30

    第4回 器官なき身体とはなにか——「6 いかにして器官なき身体を獲得するか」

     
  • 2026年6月29日 20:00 〜 21:30

    第5回 人間は線からできている——「8 ヌーヴェル三篇、あるいは「何が起きたのか」」

     
  • 2026年7月13日 20:00 〜 21:30

    第6回 ふたつの抽象機械あるいは国家装置と戦争機械——「9 ミクロ政治学と切片性」

     
  • 2026年7月27日 20:00 〜 21:30

    第7回 逃走線の創造性と危険性——「9 ミクロ政治学と切片性」

     

ドゥルーズ゠ガタリ『千のプラトー』読解入門――まずは基本概念からつかむ(リゾーム/器官なき身体/逃走線)

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