ディセミネ-disséminer-とは?

ディセミネは、2023年に生まれた、哲学、文学、アート(芸術/美術)、歴史、宗教、言語といった「人文学」を中心としたオンライン型の教育プラットフォームです。

インターネットやスマートフォン、ソーシャルメディアやAIの発達によって誰もが大量の情報にアクセスすることができるようになった現代社会において、情報の取捨選択、真偽の判断、みずからの意見の形成と伝達にかかわる能力はますます必須のものとなってきています。

哲学を中心とする人文学は、古代ギリシャにおけるその誕生以来、2,500年以上にもわたって、正しいとはどういうことか、よく生きるとは何か、人間とはどのような存在かといった問いについて思索をめぐらせてきました。こうした人文知は、つねに自分自身で考え、判断する力を求め、養うものであり、現代社会においてこそ必要となるスキルであると私たちは考えています。

しかしながら、哲学や宗教、美術といった人文学に関する基本的な事柄ですら、現在の日本の教育課程においては学ぶ機会がほとんどありません。大学においても学部や学科によっては十分な科目が開講されておらず、興味を持っても学ぶ機会がなかなか得られないということも考えられます。こうした傾向は今後も変わらないでしょう。

こうした現状を打破し、また大学院以上で得られる専門的な知識やスキルを広く社会に還元するためにディセミネは生まれました。たんに専門的な知識をそのまま伝えるのではなく、ひろく物事を考える上での基礎的な知識から、より高度な内容まで提供できるよう配慮しています。

新しい視点を得ること、新しい考え方を学ぶことは、世界に対する見方やかかわり方を変えてくれる経験です。自分の身の回りを見つめなおし、よりよい人生を歩んでいくためにも、よりよい社会、よりよい未来を作っていくためにも、人文学からの学びを得ることは有益であると私たちは考えています。

ディセミネの意味

「ディセミネ」は、「種をまくこと」を意味するフランス語「disséminer」から来ています。この言葉は元々種子を表すラテン語「セーメンsemen」に由来しますが、実は日本語でも使われる「ゼミ」や「セミナー」といった言葉も元をたどるとこの「セーメン」に行き着きます。また、「芸」の旧字である「藝」の字にも「植える」「種をまく」といった意味がありました。 哲学やアートを通じて思想の種をまき、多くの人に花を咲かせてほしいとの思いを込めてこの名前をつけました。

開講講座について

ディセミネでは、人文学のさまざまな領域を知るための各種講座が開講されています。各分野の基本的な考え方を知るための講義科目や、重要文献を講師とともに読む読書会、外国語の講読など、内容や形態もさまざまです。まずは講座一覧のページから、各講座にアクセスしてみて下さい。

難易度の大まかな目安として各講座に「入門」と「発展」の区分と、1個から3個の★をつけています。★1つが一番やさしく、★3つは難易度がやや高いことを表しています。「入門講座」の★ひとつから、「発展講座」の★みっつまでの6段階があります。ただしあくまで目安であり、興味があれば自由に受講していただいて構いません。

各講座について質問などありましたら、本ページ下部のお問い合わせフォームよりお問い合わせ下さい。

講師について

ディセミネの講師は、いずれも大学院で博士号を取得したか、あるいはそれと同等の経験を積んだ専門家です。各講座はそれぞれの講師の専門を生かしたものとなっていますので、安心してご受講下さい。疑問・質問なども各講座で受け付けていますので、まずはご受講いただき、ご気軽に講師とコミュニケーションをとって下さい。

講師の募集について

ディセミネでは授業を担当してもらえる方を募集しています。

下記の条件を満たす方で、ディセミネで授業を開講してみたいという方は、開講希望科目のアイディアとともに こちらの応募フォームよりご応募ください。
採用に関しては、選考通過者にのみご連絡いたします。おおむね一週間程度でご連絡しますのでお待ちください。なお、選考に関する個別のお問い合わせには応じられませんのであらかじめご了承ください。

応募条件

  • 大学院博士課程に3年以上の在籍経験があり、公刊済みの論文が1本以上ある方(採録決定済みであれば未公刊でも可)
  • 上記に相当する職務上の経験や実績をお持ちの方

お問い合わせ

お問い合わせは、 こちらのフォームより承ります。

運営者情報

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渡辺 洋平(わたなべようへい)

京都大学総合人間学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。修了後は複数の大学で非常勤講師などをしつつ、2023年ディセミネ設立。専門は美学・哲学。英語、フランス語のほか、ドイツ語、イタリア語、ラテン語、ギリシャ語まで学びました。アンビエントからメタルまでわりと音楽マニア。ギター歴25年、ピアノ練習中。ディセミネでは雑用担当。


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西 崇文(にしたかふみ)

多摩美術大学美術学部芸術学科、京都大学大学院人間・環境学研究科でルネサンス期ヴェネツィア派の美術を学ぶ。修了後はプログラマーに転身。ライトノベル作家としてデビューした経験も。現在はフィリピンのセブ島在住。趣味はオフロードバイクで山のなかを駆け回ること。ディセミネでは開発全般を担当。


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旦部 辰徳(たんべたつのり)

早稲田大学第一文学部卒。東京の広告会社勤務後、京都大学大学院人間・環境学研究科にて文学・美学を学ぶ。専門は日本近代文学ですが、美術写真集の翻訳・写真展の企画・芸術大学での非常勤講師(写真史)・映画制作など、いろいろなことに首を突っ込んできました。ディセミネでは広報担当。